カップ作りから学ぶ人を育てる段取り
銀カップ・トロフィーの製作は、
1.板材の準備(吹き延べ)、銀の材料を板にします。
2.絞り
丸く切った板をトロフィーの形状に加工する。
3.挽き物
絞った品物を滑らかにする。
4.下磨き・まとめ作業・仕上げ
と、各工程を経て最終的な製品となります。
場合によっては研ぎや彫刻、
金差しなどを施して完成します。
人を育てるのにも段取りがあると思います。
例えばこの丸い板をいきなり研磨したらどうなるでしょうか。ピカピカの板はできますがとてもカップにはなりません。
板を磨くだけでも段取りがあります。
いきなりすべてを教えてくる人、その人のためだと言って無理難題を押し付ける人がいて、自分はそれで成長したという人がいますが、そうではなく、いい人に指導してもらっていたことに気づいていないか、その人が大したことない人物かのどちらかです。
足し算を教え、ある程度こなせるようになってきたら掛け算を教えてあげるべきです。いきなり微分積分の素晴らしさを伝えてもピンと来ないでしょう。場合によってはストレスに感じることさえあります。
生まれたての赤ちゃんに何で立って歩けない?何でしゃべれない?何で自分で考えられないの?と聞くのは暴力です。
人を育てるには言葉をかけるべき最適な「間」があるのです。
辞める人の多くて困っているときは、最近の人はすぐ辞めるとあきらめず、育てる段取りに問題がないか見直してみてはいかがでしょうか?