表彰の定番・銀の菊皿

菊皿は、弊社では菊の花びらの様な模様を打ったお皿のことを
そう呼んでいます。中央に彫刻を施すことで記念品となります。
菊のもつ高貴なイメージと銀のもつ輝きが重なり、飾ったときの
雰囲気がとても素晴らしいです。
菊皿を飾っているところ
大会の優勝者への贈り物や、企業の周年記念、褒章や勲章などの
特別な賞を受賞された方への贈り物として人気です。

日本では菊のご紋などのイメージから高貴なイメージがありますが、
中国でも古くから梅、蘭、竹とともに四君子と呼ばれ、
高貴なものの象徴とされています。

花びらの様な形に鏨(たがね)を金鎚で打つことを菊割(きくわり)と
呼んでいます。

まずはお皿を作ります。平らな銀の板を丸く切り、お皿の形に絞って、挽きものをあてます。
銀板を丸く切るところ
銀のお皿
菊皿の原型の完成です。

このお皿に菊割を打つためにはまずお皿にヤニを詰めます。
ヤニについてはこちらで解説しています。
菊皿


ヤニは粘度が非常に高く、温度も高いので火傷に十分気を付けます。

菊皿
菊割線をケガキ、線に沿って鏨を打っていきます。
真っすぐにタガネを入れるのには技術が必要です。
菊皿






菊皿
最後に花びらの部分をヤスリときしゃげを使って削り出してゆきます。
菊皿





もう一つ、菊皿を美しくするポイントは、
底が平らに見えるかどうかです。「真っ平」ではなく、「真っ平に見えるか」、
というところがミソです。

具体的には皿の内側をほんの少し膨らませます。
膨らませることによって鏡面仕上げに磨き上げたときに平らに見えます。
お皿がただの真っ平だと、不思議なことに錯覚で凹んで見えてしまうのです。
また、内側に膨らんでいることで、机などに置いたときにクルクル回りません。

弊社で気を使っていることは、さらに内側を砥石で研ぐことです。
研ぎについてはこちらにまとめました。
研ぐことで微妙な凸凹を平らにし、鏡面に仕上げたときの美しさを
際立たせています。
そうすることで彫刻を入れたときにその文字が際立ちます。
菊皿
見た目はシンプルですが、色々なところに工夫を凝らしております。