金を斬ると書いて鏨(たがね)


鏨(たがね)
鏨(たがね)

鏨(たがね)とは、金属加工で用いる鋼鉄製の道具です。
切断したり、削ったり、叩いたりするのに用います。

大きく、打つ鏨(打鏨)と切る鏨(刃鏨)があり、
その用途に応じて様々な形があります。
必要に応じて形を自分で削ったりするなどしてカスタマイズします。

打つ鏨は地金を切断したり、
叩いて立体的にする際に使用します。鍛金ですね。

菊皿
銀カップ

弊社ではお皿や銀カップの菊割などの線を入れる作業に使います。
品物の曲面の形状をみて、形の合う鏨を選びます。

切る鏨は文字や模様を彫刻する際に使用します。彫金ですね。
彫金の例

鍛金と彫金では使い方も違ってきます。

鍛金では中に松脂を詰め、けがいた線に沿って
鏨を金槌で打って立体的な模様を作ります。
鏨(たがね)

彫金では彫刻刀の様に使い文字等を彫っていきます。
先がとても細いものは、彫り跡がV字形になり、
片切鏨という鏨は傾けながら彫ることで、
その傾け具合によって線を細くしたり太くしたりします。

鍛金・彫金両方に言えますが市販の鏨では形が決まっていることが
多いので、カスタマイズしたり、一から自作する事も多いです。

作り方は、不要になった鑢(やすり)など、鋼の材料を
グラインダー等で削り好みの形にし、
研いで滑らかにしていきます。写真は鑢から作った鏨です。
鏨(たがね)

さらに用途に合わせて硬さの違う素材の物があります。
硬度が上がれば上がるほど、靭性と呼ばれるねばり強さが失われ、
衝撃に弱く脆いという側面があります。
過度な力が加わった際に折れたり欠けたりする場合がありますので、
粘り強さの必要な加工には靭性に優れた鏨を選びます

こちらのサイト様もとても参考になります。
bridge-antwerp.com/yougo/19817.html
www.tefux2.com/blog/2017/04/20/092816