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内藤銀器お役立ち情報

挽き物加工とは2020年07月16日

今回は、「挽き物加工」をご紹介します。
挽き物加工は、以前ご紹介した絞り加工の続きの工程です。
金へんの「鋔」の字を用いることもあります。

挽き物加工風景
挽き物風景
(協力:高倉製作所様)

挽き物加工をものすごく簡単に説明してしまうと、
絞り加工した品物の表面を削ることです。

表面を削る理由はいくつかございます。
へら絞りで絞った品物はには実は細かい段差があります。
指でさっと撫でたくらいではわかりませんが、例えばそのまま
鏡面磨きで研磨すると、その段差の部分がゆがんで見えてしまいます。
そのため、その段差を取り除き、表面を滑らかにするために
バイトと呼ばれる道具で削ります。

またその他の削る理由としまして、
「シムラ」を取ることが挙げられます。
銀器の場合、純銀では柔らかすぎるため、銅を混ぜ強度を
確保する場合が多いです。銀の種類についてはこちらでご紹介しました。

銅が混ざっている地金には、「シムラ」と呼ばれるシミのような
少しくすんだ部分が表面に出てくることがあります。
紫色っぽいので、「紫ムラ」や、火を当てることで表面に生じる
ことから「火ムラ」、それが江戸っ子訛りで「しムラ」になった
など、諸説ございます。
シムラを残したまま研磨すると、その部分だけくすんで見えてしうので、
挽き物加工で除去します。

絞り加工はただの円形の板を器の形にダイナミックに変形させ、
研磨は真っ白な表面を鏡のようにピカピカに磨きあげる工程なので、
両方とも見た目に劇的な変化がありますが、
挽き物加工はそこまで見た目に大きな変化が現れず、
あまりクローズアップされない世界ですが、
銀器は材料の貴重さからほとんどが1mm未満の厚さでできており、
削り過ぎればすぐ穴があいてしまうような繊細な技術が必要な
職人の世界であり、挽き物加工がなければ銀器を
美しく仕上げることができない、大変重要な工程なのです。

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