ぐい吞み?ぐい飲み?
ぐいぐい飲むからぐい吞み、ちょこっと飲むからお猪口、なんて言葉を聞いたことはありますでしょうか?
それが語源かは定かでありませんが、それならぐい吞みとチョコ呑みになるだろ!なんて思ったり思わなかったりします。
ところで、ぐい吞みは何で「飲む」ではなく「呑む」と書くのでしょう?
一般的に「飲む」は液体をのむときに使い、「呑む」はごくんと何かをのみ込むときに使うのではないでしょうか?
お酒は液体なので、「ぐい飲み」と書いた方が良いのでは?と思いましたが、実際字で書いてみると、これでは「飲む」という行為に「ぐい」が付いているように見えて違和感がありますね。それに「ぐい吞み」と書いた方がお洒落ですよね。あくまで私見ですが。
弊社では主に贈り物用として銀製のぐい吞みを製作しております。
作り方は丸い銀の板からへら絞り技法で器の形にし、金鎚や鏨でスジや模様を施し、磨きや荒らし、古美などの仕上げをしてゆきます。
銀製品には銀イオン効果によってお酒の味がまろやかになるとも言われています。以前に銀でお湯を沸かして飲み比べる実験をしたことがありますが、確かにほんのちょっとだけ水道水のとげとげしさがなくなったような気がしました。
また殺菌作用も期待できるので、時節柄、安心してお酒を楽しめます。
そして貴金属特有の光沢が醸し出す雰囲気はワンランク上の気分を味わうことができます。
一説には茶事で珍味を入れる器にお酒を入れたのが始まりとも言われており、お茶のもつ詫び錆びの世界観が反映された、お酒を楽しむための器と言われております。
お酒が大好きな人、お世話になった方へ贈ることで、贈られた方は上品なひと時ゆっくりと味わうことができ、自然に感謝の気持ちが伝わります。
名入れなども可能ですので、気軽にお問い合わせ頂ければと思います。
最後に、重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝の、奥山峰石先生の製作されたぐい吞みをご紹介します。
へら絞りではなく、ひとつひとつ鍛金技法によって製作された品物です。
写真からでも伝わる雰囲気に呑まれて頂ければと思います。