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内藤銀器お役立ち情報

やすりについて2020年08月06日

やすり
弊社でやすりは、品物をつくる上で必要不可欠です。
弊社の現場で、まず最初にやることは透かしです。透かしとは
弓ノコ(糸鋸)で銀の板を切断することです。
透かしは慣れるのに割と時間はかかりませんが、
やすりは奥が深いです。

例えば、カップの手(取っ手部分)を板から透かしたあと、
切断面は凸凹しています。この凸凹をムラといいます。
このムラを取り、滑らかな曲線や綺麗な直線を成形するのは
なかなか難しいです。
やすり

後述しますが、やすりには色々な種類があります、ムラをとるためには
その曲線の形状にあったやすりを使うことはもちろん、
品物を支える手(やすりを持ってない方の手)が特に重要です。
やすりは押す時に最も削れるように作られているので、
押す時に力を入れ引く時は力を抜くという事に気を付けます。
そのときやすりを持つ手がふらつかない様に
しっかり固定させることが基本です。
これができないといくら摺っても(※)品物は綺麗には仕上がりません。
※やすりで削ることを「摺る」と言います。

やすり
また、ムラをとるにはやすりを「流す」ことが重要です。
流すとは、上図のように右から左に、逆に左から右に、
斜めに動かすことを言います。ただ斜めにスライドさせるだけでは
滑っているだけで削ることができません。うまく流すことで
ムラをとって綺麗な曲線を成形していきます。


次にやすりの種類をご紹介します。

やすりには紙ヤスリ、木工用、金工用等様々な種類がありますが、
ここでは金工用の棒やすりについてご紹介します。
棒やすりには様々な形があり用途によって使い分けていきます。
基本としては5本組の組やすりとして売られている、
平、半丸(甲丸)、丸、角、三角と言われる形の物があり、
8本組10本組12本組と増えるにつれて鎬(しのぎ)、先細、楕円、
刀刃、腹丸、ハマグリ、両甲と種類が増えていきます。
削る場所の形状に応じて形を選んで使い分けていきます。
こちらのサイトのメーカーのカタログにわかりやすくご紹介されていただので掲載させて頂きます。
やすり

やすりの種類
やすり
左から平(「ぜんがく」と呼ぶこともあります)、
ハマグリ(甲丸と呼ぶこともあります)、半丸(裏側は平ら)、
腹丸(裏というか表側は丸くなっている)、
鎬(読み方はしのぎ、平らで裏側にも刃物ように刃が付いてます)
やすり
左から平、ハマグリ、鎬、半丸

やすりの目の荒らさも荒目、中目、細目、油目といった種類があり、
荒目から順番に使い徐々に鑢の目を細かくしていくのが基本となります。
やすり
やすり
右から荒い順に荒目(あらめ)、中目(ちゅうめ)、
細目(さいのめ)、油目(あぶらめ)


また、やすりにはさまざまな大きさがあります。
やすり
削りたい物の素材、削りたい形状などに合わせて適切なやすりを選ぶことが重要です。
最初の内は粗目のやすりで削り、仕上げは目の細かいやすりを使っていきます。
ちなみに紙やすりは目の粗さを「♯000」で表し、
数字が多い方がより目が細かいです。
こちらのサイトにも詳しく紹介されています。


ちなみにやすりは漢字で書くと「鑢」、
英語では意外なことに「file」ファイルです。
wikipediaによるとやすりの語源は「鏃(やじり)を摺る」から変化した説や、
ますます綺麗に磨くという意味の「弥磨(いやすり)」からきた説
などがあるそうです。
やすり
以上、内藤銀器流、やすりのご紹介でした。

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