不可能ではないこと、あきらめなければ、いつか辿り着ける



先週までは冷房だったのに、翌週は暖房、夏から秋を飛ばし、いきなり冬のような感覚ですが、
体調管理だけは、しっかり取り組みたいものです。

そんな中、数年前からお問合せが増えてきた銀製スキットル、過去に製作された物は流通しておりますが、新規で製作しているところが果たしてあるか?

ネットで「スキットル 銀製」で検索すると、幾つもラインナップが出てきます。
でもそのほとんどが銀メッキ製品です。『銀製』とうたっておりますが、素材が銀ではないので、本体に刻印が入っていないと思います。
また新品で銀製のスキットルは、ほぼ出回りません。それは製作するうえで、幾つも問題をクリアーしなければ、たどり着けないからです。
では銀製とメッキ物、どこが製作するうえで難しいか、それはネジ切りです。
洋銀や真鍮は硬く、またコストの関係で量産もできるので、安価で製作が可能です。

ところが銀製は柔らかく、材料が粘り、またメッキ物はパイプ加工した物が量産されておりますが、
銀は板を丸めてロウ付けし、叩いて硬くする作業が加わり、量産しにくい観点からコストも比べ物にならない程、差が生じます。
ちなみに、メッキ物の生地は銅・真鍮・洋銀(※)などが考えられますが、比重が銀の約80%(軽い)で材料代は約80分の1です。
銀イオン効果=殺菌力という観点から銀製スキットルというアイテムに価値が存在しますが、銀メッキ加工品も確かに厚メッキ加工は施してあると思いますが、中身までメッキ加工を施すことは難しいと思います。
※銅と亜鉛の混合物が真鍮で、真鍮にニッケルを混ぜると洋銀になり、その色は銀に近付きますが、
銀材は全く入っておりません(詳細はこちら)

そこで弊社でも以前から、現場にスキットルの新製品開発をお願いしてきました。
その際、現場には単価設定を考え、その範囲内で製作できるもの、そして使い易く、壊れにくい物というテーマも伝え、何度も何度も試行錯誤しましたが、ようやく完成までに至りました。(製品ページ
ネジ切りの課題もクリアしました。


今後は、これまでに試作はしてきましたが、本体と蓋のバランスが悪かったり、コスト面で思うように上がらなかったりして、まだ新製品としてご案内できる段階には至っておりませんが、もう少し大きいサイズのスキットルを開発する予定です。

何事も諦めず、チャレンジし続ければ、いつかは辿り着けることが実証されました。興味がございましたら、一度銀製スキットルのページを見ていただけますでしょうか。
よろしくお願い致します。