銀の箸作り・お箸の豆知識

弊社では銀製のお箸を製作しております。

お箸は貰っても困らないアイテムなのでプレゼントとしても人気です。
お箸は2本揃わないと機能が果たせず、2本で1膳になり
離れることがないことから、共に協力し支えあっていくことから、
ご夫婦や結婚祝いに喜ばれます。
「箸」と「橋」がかけられ、「幸せの橋渡し」とも言われ、
夫婦箸では夫婦の幸せを結びつけるという意味もあります。
弊社でも結婚式や銀婚式の贈り物などでご注文いただきます。

そもそもの夫婦箸の由来は、2本1組である箸を夫婦に当てはめて
考えられたと言われており、ピッタリとした様子に夫婦の仲の良さや
幸せを願う意味が込められていると考えられているからです。

ただ「橋渡し」の意味には幸せだけを連想するものではなく
「三途の川への橋渡し」と捉えられ、高齢の方への贈り物には
縁起が悪いとされている地域もあるので注意が必要です。

しかし「長生き」や「元気」への橋渡しという意味もあるので、
絶対に贈ってはいけないという訳ではなく、相手の住んでいる
地域や考え方を考慮する事が贈る上で大事な事と言えると思います。
こちらのサイトを参考にさせて頂きました。

さて、ここで内藤銀器流の銀製お箸の作り方をご紹介します。
箸の型
お箸を作る際、銀の板に折り筋を入れて曲げる方法もありますが、
弊社では0.5~0.6mm程の板を一度円錐状に曲げ、
合わせ目をロウ付けします。
その円錐状のものに写真の鉄型を差し込み、叩いて形状を変えてゆきます。
一度で四角くすることはできませんので何度か焼きなましをします。

ロウ付け箇所がカドにくるようにするように気を付けます。
面を木槌や金槌を使い、平らにならしながら、しめてゆきます。
※「しめる」とは「なまし」の逆です。金属は叩いたり加工すると硬化します。

最後に持ち手の上の部分に蓋をロウ付けして形の出来上がり。
その後磨いたり、彫刻を施したり、滑り止め用に先端に
岩石を打ったりして、銀製お箸の完成です。

昔はお正月にお箸を新調する風潮があったそうで、
年神様が来ると言われていて一緒におせち料理を食べることにより
ご加護を受けたとのことです。
新年から箸が折れると縁起が悪いからといった意味もあったそうです。
銀のお箸は折れることがなく、長く使って頂けます。


ところで、箸で食事をする人は
世界全体でどれくらいいると思いますか?

実は約3割です。

東南アジアを中心に箸文化が根付いています。
日本・中国・台湾・シンガポール・ベトナム・モンゴル・
韓国・北朝鮮が主に箸を使う国です。

しかし、男箸・女箸・子ども用箸・大人用箸が分かれているのは
日本だけで外国では家族で箸を共用しマイ箸をもつ日本は、
珍しいようです。

お箸には食事用の箸以外にも調理用の菜箸や料理を取り分ける
取り箸などがあり、
形状も様々で丸型、角形、太形、細形、先細形、平形、
割り箸などがあります。

ちなみに日本の箸の先端が細いのは魚を食べる機会が多く、
小魚の身と骨を分けるために先端が細くなったと言われています。

そして日本にはお箸のマナーがたくさんあります。
気付かないうちにマナー違反をしてしまっていることも
あるのではないでしょうか?ご紹介します。

「受け箸」・・・お箸を持ったままおかわりをする。これは何気なくしてしまいますね。まさかマナー違反だったとは。

「移り箸」・・・あれこれとおかずばかり続けて食べること。卑しいと思われるそうです。

「かき箸」・・・食器のふちに口を当てて料理をかき込んで食べる。
※ただしかつ丼や卵かけごはんは除く(ウソです。ただ願望です)

「空箸」・・・お箸を一度料理につけながら食べないで置く。でっかい唐揚げを持ち上げて、やっぱや~めたってことありますよね。

「くわえ箸」・・・お箸を置かず、お箸から手を離して口にくわえたままにすること。昭和のアニメでよく見ますね。

「こじ箸」・・・食器に盛られた料理をかき回し好物をさがす。

「込み箸」・・・口に入れた食べ物を、さらにお箸で口の奥へ押し込む。オエってなりそう・・・
見てる方も確かに嫌ですね。

「探り箸」・・・お料理をかぎ混ぜて中身を探ること。料理を作ってくれた人に失礼ですからね。ただ作った人が信用できないパターンもありますよね(笑)

「刺し箸」・・・お箸を食べ物に突き刺して食べる。これはやっちゃいますね。ゴロっとしたジャガイモとかつかみにくいですもんね。気を付けましょう。

「指し箸」・・・お箸で人を指すこと。これはカチンときますね。

「叩き箸」・・・お箸同士を太鼓のバチのようにかんかんと叩く。これは大人になったら自然にやらなくなりますね。

「立て箸」・・・ご飯の上にお箸を突き刺す。仏箸と言われ、死者の枕元に供えるときだけです。これは誰でも子供のときに日本昔話の真似をしてガッツリ怒られたことがありますよね!

「涙箸」・・・お箸の先から汁をぽたぽた落とす。会社の近くには泪橋という地名があります。全然関係ありませんが。

「ねぶり箸」・・・お箸についたものを口でなめる。これをしないで⑬も実現するのって難しい気もしますが・・・

「箸渡し」・・・お箸ではさみあげた食べ物を、お箸とお箸でやり取りする。

「二人箸」・・・二人一緒に同じ料理をはさむ。図書館で偶然同じ本を取るようなラブコメ展開にはなりません。お葬式でお骨を骨壺に入れる際の作法を連想させ、嫌がられます。

「振り箸」・・・箸先に着いた食べ物を振り落とす。普通に汚いですからね。

「迷い箸」・・・どの料理から食べようかと迷い料理の上で箸を動かす。有名ですね。

「持ち箸」・・・お箸を持っている手で、一緒に他の食器を持つこと。一人のときではコップなどを持ち上げちゃいますね。

「寄せ箸」・・・食器をお箸で手前に引き寄せる。これも有名ですね。

「渡し箸」・・・食事の途中に箸を食器の上に渡しておくこと。これはやってしまいますね。でも実はご馳走様という意味になってしまいます。意外ですね。

どうでしょう?実はこんなにたくさんマナーがあるんですね。
そうとは知らずにやってしまっていることもありますね・・・
これを機にお箸のマナーを身に着け美しく食事をいただけるようになりたいですね。