コラム 銀ちゃんの『銀が一番』 2020年03月30日
今年もきれいに桜が咲きました。ただ例年に比べ、それを見出る余裕がありません。
1日も早くコロナという難敵から平穏な日が訪れること、お祈り申し上げます。
そんな中、私の父であり弊社の創業者が先月息を引き取りました。91歳でした。
自宅で転び、頭を打って救急車で運びましたが、すでに肺炎になりかけていて、
あっという間の出来事でした。
その後のお葬式、そして相続においての書類の提出等、目が回るほどの慌ただしさの中、
お客様から相談が入り、それが難しければ難しいほど面白く、
落ち込んでいた気持ちが緩む、不思議ですね。
先日もご来訪いただいたお客様が2点ほどサンプルを持ち込み、最低でもこの程度の品質が欲しい、
可能ならデザインをおこして試作をお願いしたいと申されました。
拝見しましたが1点は最高級の品、もう1点もかなりのグレード、
直観は難しい案件だと思いました。
そこでサンプルを預かり外注先の職人さんに持ち込み相談しました。
間髪入れず「無理、やめた方が良い、悪いことは言わないから諦めな」の3連発!
そこで引き下がらないという捻くれた性格の持ち主なので理由をしつこく尋ねました。
ようやくヒントをもらい次の外注先、そこでの会話を最初の職人さんに説明し
相談にのってもらっていたら、幾らか光が見えてきました。
それをお客様に丁寧にお話し、ここまでは可能だけど違う形状で製作することが難しい、
ただ製作法を変えれば、もしかしたら対応できるかも、
だけど試作してみないと確約できないがどう致しますか?と尋ね、
あとはお客様に判断していただく、つまりは自分から絶対に「No」は言わない、
では何故手間暇掛けて調べるか、それはお客様が数か月前から企画のお話をいただき、
高額なサンプルを購入し私のところまで来ていただいたからです。
ミーティングの最後にお客様が以前、弊社でサンプルを製作し、
最終段階でエンドユーザーの鶴の一声でほぼ決まっていた案件が覆った過去があったから
今度は頑張りますよと声を掛けてくださいました。
私はそういえばそんなことあったなあと思い出しましたが忘れておりました。
でも可哀想だなとか以前迷惑かけたな等想ってくださるお客様がおられるから
常に一生懸命に努力しないといけないと私は考えております。
今後はコロナの影響が想像以上に出ると思います。
そこを乗り切る為に組織力を活かし個ではなく皆で考え、話して、
行動に繋げることが大切だと思います。
ただそれができるのも健康であることが重要です。
まずはお体ご自愛なさってお過ごしください。
