コラム 銀ちゃんの『銀が一番』
桜が咲く季節が到来しました。花粉症にとって花見は難しいですが、車越しに眺めている時、
日本人として生まれてきて良かったならと思うのは私だけでしょうか。
さて話は変りますが、今月は修理をテーマにしてみようかと思います。以前も書きましたが、その
後も含めてご報告させていただきます。
そもそも「アフターケアができないなら銀製品など販売するべきではない」というのが個人的な
見解です。
何故なら、銀製品は長くお使いいただける品であり、磨き直しや修理が大変やり易くなっております。
メッキ物は(海外製品ではシルバープレートと呼ばれております)購入時は安価でも修理は銀製品に
比べかなり割高になります。
(理由)メッキ製品は溶接修理や凹み修理においても、きれいに直すにはメッキを剥離して、生地を
出してから溶接なり凹み修理を施します。剥離の際、生地が荒れる事もあります。また溶接修理も
メッキの上に溶接してもメッキが剥がれれば簡単に外れます。溶接強度でいったら生地溶接に比べ
10分の1以下だと思います。ところが銀製であれば剥離工程も必要ないですし、修理後のメッキ加工
も必要ありません。
シルバープレートは銀製品に比べ安価なのに、修理代は高騰します。本当は30,000円くらい頂戴した
くても製品単価が40,000円くらいでは、せいぜい15,000円程度しか頂戴できません。修理では会社
の維持はできません。あくまで銀製品をお使いいただくには修理やリフォームは必要不可欠だという
想いで対応させていただいております。
ヨーロッパの“超”が付くほど有名な銀食器ブランドはまったく修理を受け付けないそうです。
だったら刻印など打たないでもらいたい。
刻印を打つ=「ブランド力であり、何かイレギュラーが起きたら責任を持って対応する」というのが
我々の常識です。ところがそのブランドの修理ばかり依頼が入ります。
シルバープレート製品においては今の小池都知事の言葉を借りると仮設住宅でいいのですか?
レガシーが残りませんよ。まさに構造上このような品を製作し販売し、壊れて修理の相談をすると
「新しく購入された方がお安くすみますよ」と返事が返ってくるそうです。そもそも壊れにくい
記念品を製作しなければならないのを棚に上げて。ここまで書くと私の愚痴になりますね。
そこで話を購入の際の心構えに移ります。私共では銀製のカップも製造しておりますが、例えば
ゴルフコンペなどで使われる品であれば、せいぜい10年もてば充分で、仮に少しくらい曲がっても、
手が取れたりしなければ修理の依頼は入りません。ところがプロのトーナメントやゴルフ場の
4大競技などのカップは少しでも曲がったりすれば、すぐに修理依頼が入ります。だからそのように
長くお使いいただく記念品は30年〜50年は最低でもお使いいただけるような厚みや作り方をするべき
であって、最初は製作単価が高くても50年先をみたら、その方が安くなるかと思います。
このように長くお使いいただく目的で購入されるのであれば銀製品をお勧め致します。
シルバープレートは慎重に丁寧にお使いいただかないと長くは難しいかと思います。
あまりにもシルバープレートの修理のお問い合わせが多く、対応に苦慮しておりますので今月の
テーマにさせていただきました。
