コラム 銀ちゃんの『銀が一番』
暑さ寒さも彼岸までと申しますが、本当に夏から秋へ季節が移りましたがお変わりありませんか?
食欲の秋、読書の秋という言葉がございますが、私は睡眠の秋という表現がピッタリな生活を
おくっております。
さて話は変わりますが、弊社ではお客様からのご依頼で提案を頼まれます。色々な要望があり例を上げれば
数量○○個、予算○○○○円、納期が決定後○○日の中で条件が整う物、または大きさ○○センチでカップ
またはトロフィータイプ等々
昭和から平成になるあたりはそんな提案もよく決まってきましたが今はかなり難しく、昔は10個の案件を3社が
提案出していたけど今は3個の案件を10社が出す時代だと私は思います。その案件も昔に比べかなり減って
いるので大変な世の中になったというのが実感です。
先日もこんな事がございました。ただでさえ案件が少ないのに仕入先様各位という内容で、仕様書が流れて
きて提案(カラー図案)と見積り依頼
仮に仕入先が5社あったとして、そのすべてがモチベーションは上がらないと思います。仮説ではございますが
決定を出すところが3社にこの提案を投げ掛け、そのうちの1社が5社にふれば確率は15分の1になります。
レベルが同様であれば15回提案して1回しか決まりません。1回の提案で図案を3点描けば45点でやっと1つ
決まる確立です。その間の44点は全て弊社の持ち出しです。元をただせば最初の3社ですが、自分で何も
考えないし案も出しません。
そこで私は弊社の営業にムキになるなと指示を出しました。ところが自分が受けてきた案件ですからそれも
無理な話かもしれません。夜なべして図案を自宅で製作して会社に持ち込み、見積りして提出しておりました。
残念ながら決まりませんでした。それを2〜3回ほど繰り返しようやく気がついたようです。私は常々やることを
やってからそれに対して言うことも言おうというスタイルなので、その担当にやることやったから、ある程度
ものを申すよう指示を出しました。それでも理解できないようでしたので、これからは手を抜く事をすすめました
このような事はどこでもある事で、肝心なのはモチベーションだと私は思います。いかに気合が入るか。
逆に入れてもらえるかだと思います。弊社で全力投球する相手先様は、15分の1ではなく、3分の1もしくは
6分の1の時です。それは5社にふるのではなく、今までの実績で1社に、“御社にしかふってないからよろしく
お願いします”って言われればモチベーションはいやがうえでも上がります。または幾つかの案件をローテー
ションで振り分ける方も同様です。正直弊社でも本当にここ一番で、たよりになる協力工場は両手で数える
ほどしか存在しません。提案を成就するには少数精鋭が基本だと思います。下手な鉄砲数打ちゃ当るより、
魂のこもった提案の方が相手の心に響くと私は信じております。
提案の点数を増やす=提出が遅れる
これはあくまで営業担当者の自己満足、実際製作する方から見たら、製作期間が大幅に減少し、1つでも
イレギュラーが起きたら穴が開いてしまうという状況です。
また昨年もある表彰でリストを出してくれず、催促してやっと
送ってくれた1,000件近いリストを一晩で作成し、相手先様からの訂正等の校正を待っていても、数日どころか
OKがでるのが表彰日の2〜3日前(あきれる)
それで自分達で校正して間違えれば弊社の責任、でも表彰日には何としても間に合わせなければならない
ので、弊社の協力工場でも夜なべをしてやっと納める事ができた案件です。
ところが今年記念品を変える、また予算は前回の80%くらいでまったく毛色の違う記念品を持ってきてくれと
言われたそうで、私はエンドユーザーの担当者に泣いてすがってくださいとお客様に申しました。
それは忠臣蔵でいう赤穂藩のお侍が畳職人に土下座して畳の入れ替えを頼み、一晩で完成したあの場面です
我々も同じです。
ですから1つのイベントの穴を開けずにすんだ=来年も期待するわけです
せめて予算が下がろうが同じ系統の内容で仕事が継続できるようお願いしました。多分厳しい結果であろうとは
想像できますが、前回頑張ってくださった方々に敬意を感じているからです。
イベントは記念品を始め、出す方も作る方も信頼関係が成り立った時、成功すると私は考えており、そこには
互いへの尊敬や感謝が不可欠かと思います。
今回はグチっぽくなってしまいましたが、信頼関係の中で仕事する喜びこそ大切にしたいし、一人でも多くの
方とその関係が築けるよう、スタッフ一同努力してまいります。
弊社は前出したように企業表彰向け記念品の険しい状況はかわりませんが、お蔭様でHPを中心にした
個人向けの記念品製作は順調です。特にオーダーメイド記念品の製作依頼が随分増え、いろんな経験を
させていただいております。
これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。